ここでは、School of Evolutionary Astrologyにおいて“The Essence of Evolutionary Astrology”として紹介されている、進化占星術の核となる哲学・考え方をご紹介いたします。
また、記載文の多くは、『魂の設計図』にも含まれていますので、併せて参照していただければ幸いです。
1)進化について
進化の自然法則、つまり自然界における進化の法則を立証するには、我々が常に「何かに変化しつつある存在である」ということを知る、という普遍的な経験がシンプルで一番の近道だろう。
これは、何かの信念体系や信仰すべきものといったものではなく、ただ単に事実なのである。もちろん、この進化の自然法則は、他の多くの方法によっても観察することができるだろう。
それは、人間の生活スタイルの進化であったり、植物や動物の進化であったり、また長い時間を掛けて変化してきた惑星としての地球の進化であったりするかもしれない。また、宇宙に向けられた望遠鏡を覗いてみても、また、顕微鏡で細胞を覗いてみても、この進化について観察することができるはずだ。
進化とは、突き詰めると「形を変える」「構造を変える」「エネルギーを変える」といった、「何かの変化」というところに集約される。変化という言葉そのものが、進化を示しているといってもよい。
「進化」というものは、必ずもう一つの自然の法則である「退化」の後に起きる。つまり、何か一つの構造や形、エネルギーのパターンや力学といったものに対する変化や進化というものは、必ず退化──先在していたものの終わりや破壊──の後に起きるものなのである。
この先在していたものに対して変化や進化が必要になるときというのは、その先在していた形、構造、力学といったものが、停滞や無成長の状況を作り出している状況だと捉えられるだろう。
宇宙の創造性の中で存在した命という現象には、もう一つの自然の法則である「サバイバル」という法則も存在する。このサバイバルという自然の法則が刺激されたとき、退化は進化へと誘導され、生物の形、構造などの生存競争が起きるのである。
この進化と退化という自然の法則には、二つの達成のされ方がある。一つは、ゆっくりと段階的に進行する変化で、ダーウィンらが「斉一説」と呼んでいたものである。もう一つは、地殻変動的な激変であり、進化を進めるための退化が強烈かつ突然に起きるものである。これら二つの現れ方は全く違うものであるが、それぞれ誰もが自然の中に観察することができる事実であり、信仰心といったものなど必要がないものだ。そして、この進化と退化の自然法則が、占星術では冥王星に結び付いているのである。
School of Evolutionary Astrology元記事はこちら